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東京ヴェルディ1969監督:ラモス さん

2007年5月17日

サッカーを通してはぐくまれる豊かな人間性プレイの中で
たくましい精神力を培ってほしいー

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日本のサッカー草創期を支え、常に第一線で活躍してきた元日本代表「ラモス瑠偉」。現在は、Jリーグ「東京ヴェルディ1969」の監督を務める一方、全国で子どもたちを対象とした「ラモス瑠偉のサッカー塾」も展開しています。二児の父親でもあるラモス監督から、お話をうかがいました。

誰かのためにこそ人は強くなれると思う
僕にとってサッカーは人生のすべて



ーサッカーを始めたきっかけから教えてください 「日本と違ってブラジルでは、路上でみんなサッカーボールを蹴っていて、僕もそんな子どもたちの一人だった。尊敬する父親がサッカーを教えてくれた。高校卒業後、プロとして『サージFC』でプレイしていたら、読売サッカークラブにスカウトされて。初めて日本に来たのは、今からちょうど30年前の20歳のとき。日本で活躍して、経済的に両親を支えたいと思ったのが、来日の大きな理由だった」


ー若い頃から自立されていたのですね
 「ブラジルは貧しいから、みんなハングリー精神があると思う。多くの子どもたちがサッカー選手をめざすのは、たくさんお金を稼いで苦労している親を少しでも楽にしてあげたいという思いからなんだ」


ー日本の子どもたちと接していると違いを感じる?
 「今の子どもたちは当たり前のように、高価なスパイクやユニフォームを買ってもらっているけれど、それを購入するまでに親がどれだけ必死に働いて稼いだお金なのかを想像して、親に感謝しないといけない。あと、年上の人を敬い、何かをしてもらったら『ありがとう』と言うなど、人としての常識や礼儀が欠けている子が多いと思う。自分さえよければいいという考え方なのかな」


ーなるほど。ラモスさん自身、親や周囲の人のためにという気持ちがいつもあったのですね 「サッカーの世界で成功して親孝行をしたいという思いで、選手として必死に頂点をめざしていた。誰かのためでないと人は必死にがんばれないからね。あと、プロとして選手はピッチ上で結果を残して、ファンに感動と喜びを与えなければいけないとも思っていたし」


多くの人の支えがあって夢を叶えられた
感謝の気持ちを忘れてはいけない


ー監督として指導の際に心がけていることは?
 「ある程度の技術力を習得したその先にあるものは、『精神力』だと思う。勝ちたいという気持ち、絶対ゴールを決めるんだという執念かな。だから僕は、『やる気が無いなら辞めなさい』と選手によく言っている。厳しい言葉も投げかけたりする。相手にボールを取られてもヘラヘラしていたり、中途半端な結果に終わってもくやしがらないプレイヤーが多いのがどうしても許せないんだ。試合に負けるとくやしいから、必死に練習して次につなげなければいけない。だから、練習が嫌でもやらせる。徹底的にやったら試合に勝てて、自信が生まれてくる。勝利して一番喜ぶのは選手たちだからね。ゲームの中でそんなメッセージを伝えているつもり」


ー一生懸命努力するという、当たり前のことが大切ということですね
 「スポーツだけでなく、どこの世界でも一緒だと思うよ。必死にやれば必ず結果につながる。そして大事なのは、有頂天にならないこと。自分が今いる世界でトップになっても、井の中の蛙になったらおしまい。そこで満足せずにもっともっと努力していかなければならない。時には足を引っぱる人間もいるけれど、めげずに向上しなければならない」


ー監督の立場と選手とではやはり違う?
 「監督は選手に指導するのが仕事であって、プレイできるのは選手だけ。だからはがゆいよ。でも指導者として『いつか見返してやる、絶対J1に復帰するんだ』という覚悟を決めて戦っている。現役時代にプレイしたチームを指導することができて、充実した人生を送れていると思う」


ーでは、子どもの頃に思い描いた夢は叶えられたのですね?
 「そうだね。でも今の人生があるのは周りの人たちのおかげ。多くの人の支えによって、僕はサッカー人生を歩んでこられたと思う。それは選手時代よりも監督の立場になってからさらに感じるようになった。今までお世話になった方やフロント、スタッフの方々、家族などみんなに本当に感謝している」


ー監督を務める一方で、「ラモス瑠偉のサッカー塾」を行われていますが、サッカーを通じて、子どもたちに何を伝えたい?
 「テクニックも大事だけれども、小学校低学年くらいまでに精神を鍛えないといけないと思う。大人になってからでは遅いからね。日本の子どもたちは裕福だから、『楽しくサッカーをする』とか『サッカーを通して自己実現したい』などをつい重要視してしまうけれど、その前にサッカーには『厳しさ』があることを忘れないでほしい。言い過ぎかもしれないけれど、生死をかけて闘わなければならないのがサッカーなんだ。『楽しさ』と『厳しさ』があるサッカーを通じて、相手からボールを奪う喜び、ゴールを決める達成感を味わってほしい」


ー本日はありがとうございました。


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今回のインタビューの聞き手となったのは、スクールツアーシップの指導責任者の利倉さん。情熱あふれるラモス監督は、相手の目をしっかり見つめ、身振り手振りを交えながら、熱いメッセージを語ってくださいました。



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