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オリンピック金メダリスト スイミングアドバイザー:岩崎 恭子

2008年4月10日

スポーツへの挑戦を通じて、人として大きく成長できた― 水泳を通して培った、他者への思いやりの心や自主性

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1992年のバルセロナ五輪の、競泳女子200メートル平泳ぎで、金メダルを弱冠14歳で獲得した岩崎さん。当時の史上最年少での金メダリストであり、日本人の五輪メダル獲得最年少記録を更新。現在は、子どもたちを中心に水泳の楽しさを伝え続ける岩崎さんにお話をうかがいました。


五輪での金メダルがゴールではない 現役生活から指導者への道のり


―水泳をはじめたきっかけから教えてください
「5歳の時に、姉が通っていたスイミングスクールに通い始めたのがはじまりです。子どもの頃からいろいろな習い事をしていて、水泳はその中の一つでした。姉はインターハイで優勝するなど、平泳ぎの選手としてとても強かったんです。めざすべきお手本が身近にいて、自然に勝つすべを学ぶことができたと思う」


―では、自然とオリンピックをめざそうと思うようになった?
「当時は、夢のような遠いオリンピックを目標とするより、目の前にある試合にベストをつくすことが自分にとって大事だったですね。けれども、中一の時に、日本選手権で4位になり、日本ランキングが歴代2位になるなど、記録がどんどん伸びて、『オリンピックをめざせるかな』と思うようになりました。ただ、目前のレースに集中しすぎて、『夢を思い描く前に金メダルという夢が叶ってしまった』というのが正直な気持ちかな」


―水泳をしていて一番苦しかったことは?
「金メダルの次の目標がすぐにたてられなくて、結果的にそこからなかなか前に進めなかったこと。次の五輪までの道のりは苦悩の日々でした。自分がどうしたらよいのかわからなくなってしまった。でも、まわりからは注目され、『どうして私だけがこんな思いをしないといけないの』と思い詰めていて。今振り返れば、とても卑屈になっていて、自分の弱さや甘さに気づきました」


―その状況をどのように打開されたのですか?
「バルセロナ五輪に一緒に出た井上選手とともに参加した合宿が、ひとつのきっかけになったと思います。彼女がよりよい記録を出そうと、必死にがんばる姿を目の当たりにして、昔のピュアな気持ちを思い出したんです。やる気が出て、大きな刺激になりました。『もう一度、次のオリンピックをめざそう』と心から思え、練習にも集中して取り組めるようになりました」


―20歳で競技生活から引退されましたが、未練はなかったですか?
「なかったですね。アトランタ五輪で自分のすべてを出し切り、達成感がありました。もともと『水泳の楽しさを多くの人に伝えたい』という想いがありましたし、迷いなく指導者の道へ進めました。約一年間、アメリカで水泳の指導を基礎から学びました」


―日本とアメリカでの水泳の指導は違いましたか?
「そうですね、アメリカの子どもたちは水泳に楽しさを感じているのがとても印象的でした。それは、コーチがしっかりほめてあげるから。日本の子どもたちは、与えられたメニューをただこなすだけになりがちで、コーチとの話し合いもあまり見られない。でも、アメリカでは、コーチが子どもたちと密にコミュニケーションを取り、子どもが自ら考え、行動する機会を提供するように心がけていましたね」


―水泳を通して学んだことは何ですか?
「水泳は個人競技ですが、練習は種目にかかわらず集団でするんです。そんな集団生活のなかで、思いやりの心など、いろいろな社会勉強ができたことかな。たくさんの友達もできたし、自分と違う考え方を持つ人とうまく接するすべも学んだ。もちろん本番は、自分ひとりで闘わなければならないので、精神的に強くなり、自立心も芽生えたと思う」


いろいろなことにチャレンジして、自分に自信が持てるものを見つけてほしい


―幼少時代はどのようなお子さんでしたか?
「好奇心旺盛で、いわゆるおてんばな女の子でした。あと、気が強かったです(笑)」


―ご家庭でのしつけは厳しかった?
「例えば、箸の持ち方や挨拶の仕方など、お作法や礼儀は徹底的に教えられ
ましたね。社会に出ても恥ずかしくないように、しつけてもらえてよかったと思います。あとは、『これはしちゃダメ』とはあまり言われず、比較的自由に何でもさせてもらえました」


―最後に子どもたちにメッセージをお願いします
「何かを始める前から、無理だと決めつけて、あきらめないでほしい。あきらめることは、自分の可能性をせばめてしまうことだから。私も経験してわかったのですが、『できること』と『できないこと』は挑戦してみてはじめてわかること。私にとって水泳は自分自身を高めてくれるもので、これからの人生も水泳を通して、どんどん成長していきたい。みなさんも興味のあるものにチャレンジして、自分に自信が持てるものを見つけてください」


―本日はありがとうございました

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今回のインタビューの聞き手となったのは、スクールツアーシップの指導責任者の利倉さん。大好きな水泳を通して発見した泳ぐことの楽しさや、自分自身と闘うことの厳しさを話してくれました。指導者として大きく成長された、岩崎さんの姿が印象的でした。


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